この記事では
キオクシアが危ない・潰れると言われる理由!株価の予想はどうなる?
について書いています。
かつて東芝の半導体メモリー事業だったキオクシアが、2020年10月6日に予定していた上場手続きを延期しました。
以降先行きが見えません。
ここでは、これまでのキオクシアのあゆみと、今どうなっているのかについて詳しく調査しました。
※投資は個人の判断でお願いします。
キオクシアが危ないと言われる理由
キオクシアが危ないと心配する方がいるようです。
その理由は主に以下になります。
2022年度の決算が赤字
キオクシアの2022年度の決算が発表されました。(2022年4月から2023年3月期)
- 売上高が前年比16%減の1兆2821億円
- 990億円の営業損失
- 2021年度より3152億円の減益
2022年度1年間を四半期別にみると、特に後半の2022年10月から2023年3月期の売り上げが大幅に低下しています。
この数字から、キオクシアが危ないと心配している方がいます。
情報元:https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2306/02/news050.html
メモリ業界全体の悪化
売上高が下がったのは、キオクシアだけではありません。
世界の売り上げを見ても
- 2021年第3四半期 465億ドル
- 2022年第4四半期 241億ドル
急激に売上高が下がっています。
急激な売り上げ減少の理由としては、
- 新型コロナが収まったことで、IT需要が減った
- メモリの不足で、各メーカーが積極的に投資した結果過剰在庫が生まれた
- 2022年第4四半期から、価格を下げる傾向があり2023年も引き続き、この傾向が続く
などがあります。
簡単に言うと、需要と供給のバランスが崩れたのですね。
情報元:https://news.mynavi.jp/techplus/article/20230313-2623146/
東芝の悪習が残っている
元東芝の半導体メモリー事業だったキオクシアですが、東芝の悪習、例えば、働き方や人事評価などが残っているという話があります。
本体の東芝の悪習は、かなり改善しつつあるようです。
- 原則出社を撤廃
- 国内なら全国どこでも居住してもいい(一部)
このような制度はすでに、ヤフーやディー・エヌ・エー(DeNA)などが行っていますね。
日本企業のライバルは、国内だけではありません。
柔軟な働き方、高給を提供する海外の企業です。
社員をつなぎとめるために、本体の東芝は頑張っているようです。
情報元:https://career.nikkei.com/nikkei-pickup/002155/
それが、キオクシアに関してはあまり改善されていないようです。
確かに、キオクシアの従業員が評価する会社の評価によると、 特に満足度が低かったのが
- 人事評価の適正感
- 社員の士気
- 人材の長期育成
でした。
情報元:https://www.vorkers.com/company.php?m_id=a0C10000014Bhjx
キオクシアで働く人が、「ここで一生懸命働けば、給料も待遇もよくなるから、骨をうずめるつもりで頑張ろう!」と思えなければ、これらの満足度を上げるのは難しいのかもしれませんね。
キオクシアは潰れる?
「キオクシアは潰れる」と言ってる人が、ネット上でもいます。
外野が潰れると言うのは簡単ですが、キオクシアや関連企業で働いてる人、また、キオクシアが上場するなら出資したいと考えている人にとっては、気になりますよね。
ただ、キオクシアは潰れないと考えます。
というのも、アメリカのウエスタンデジタル(WD)と、経営統合する可能性が高くなってきたからです。
もしこれが実現すると、NAND型フラッシュメモリの2022年世界シェアは、韓国のサムスン電子に並びます。
サムスン電子は最大手のメーカーです。
キオクシアとウエスタンデジタルが統合すると、新会社が設立されます。
新会社の出資比率などについては、キオクシアが主導権を握って検討されます。
すでに 岩手県北上市と三重県四日市市の工場は、共同で運営されています。
情報元:https://kaikai.ch/board/139524/
統合すると言っても、働く社員や出資する側から見ると、
東芝メモリ事業→キオクシア→新会社 ってコロコロ変わりすぎ!という感じは否めません。
会社の体制から何もかもやり直しなので大変だとは思います。
ただ、強固になる、競争力がつくと言えるのではないでしょうか。
キオクシアの株価の予想
キオクシアの株価を調べる方は多いですが、表示されません。
キオクシアはまだ上場されていないからです。
キオクシアの上場IPOについて、これまでの経緯をまとめました。
東芝メモリ誕生
1987年に、東芝の社内事業として東芝メモリが誕生しました。
半導体メモリ事業売却
2017年、東芝は粉飾決算による債務超過になりました。
これを解消するために、半導体メモリ事業を売却しました。
東芝メモリの上場に含み
2017年10月5日、米投資ファンドの日本代表より、
「3年後をめどに東芝メモリを上場させたい」との発言がありました。
キオクシア誕生
2019年10月社名をキオクシアに変更しました。
情報元:https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/1212811.html
東証一部上場予定
2020年8月、東京証券取引所に上場承認されて、2020年10月6日に、IPO(新規上場)すると発表されました。
上場時の時価総額は、2兆円を超えて、2020年の最大となる見通しでした。
情報元:https://toyokeizai.net/articles/-/374094
上場延期発表
2020年9月に、キオクシアは、上場手続きを延期することを発表しました。
理由は、株式市場の動向や新型コロナウイルスなどを総合的に見て、判断したとのことです。
情報元:https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28HXR_Y0A920C2000000/?n_cid=DSREA001
上場を実施と発表
2021年7月に、キオクシアは再度IPO(新規上場)を9月に実施すると発表しました。
時価総額は、3兆円にのぼると言われてました。
情報元:https://newswitch.jp/p/27806
上場を延期と発表
キオクシアは、またしても2021年中の上場が厳しくなりました。
東芝が早期のIPOを要請
2022年2月7日、東芝はキオクシアに対し、できるだけ早期のIPOを正式に要請しました。
情報元:chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://gkbn.kumagaku.ac.jp/research/eb/files/2023/03/1%E5%96%AC%E6%99%8B%E5%BB%BA-1.pdf
こうして経緯を見ると、IPOについて右往左往している様子がよくわかりますね。
ただし、先ほど述べたようにようやく米WDと統合調整で、前進する兆しが見えてきました。
キオクシアの株価の予想については、全く読めません。
以前のIPOが中止になったときの株価予想については、3960円という話もありました。
ただし社会情勢や統合など、状況が変わってるので、全然参考になりません。
JIPが東芝のTOB開始
JIP(日本産業パートナーズ)が、2023年8月7日、東芝のTOB(株式公開買い付け)を開始することを発表しました。
- 1株当たり:4620円
- 買収総額:約2兆円
- 成立:3分の2以上の応募
成立すれば、東芝は、上場廃止となります。
キオクシアの運命も、大きく左右する事案だけに、注視したいです。
情報元:https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2308/07/news173.html
まとめ
キオクシアが危ない・潰れると言われる理由!株価予想はどうなる?について書きました。
- キオクシアが危ないと言われている主な理由は、業績悪化
- 業績悪化の理由は、需給バランスの崩れ
- キオクシアが潰れるかもと言われてるが、米WDと統合の話が進んでいることからその心配はなさそう
今度こそIPOも期待できるかも。。
キオクシアに、2023年後半は、なんとか明るい兆しが見えるといいですね。
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